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投資先からは一切の報酬を取らない CLSAキャピタルパートナーズ・ジャパン清塚徳氏に聞く投資新時代とは?

(写真=Biglife 21/清塚 徳(CLSAキャピタルパートナーズ・ジャパン日本総責任者))
(写真=Biglife 21/清塚 徳(CLSAキャピタルパートナーズ・ジャパン日本総責任者))

「ファンドのイメージを変えていきたい」

「中小企業が、事業拡大に加速度をつけるために利用してもらいたい」と語るのは、CLSAキャピタルパートナーズ・ジャパン日本総責任者の清塚徳氏。

同社は日本におけるプライベートエクイティ・ファンドの有力プレイヤーの一社として活動してきた。ファンドによる企業買収にいいイメージを持つ人は多くないのではないだろうか?

しかし、清塚氏は「そのイメージを変えたい」と何度も口にし、実際に同社は日本で確実に実績を積み上げている。なぜ好評を得られているのか?その秘密を清塚氏に尋ねた。

コストカットせずに利益を出す

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(写真=Biglife 21/清塚 徳(CLSAキャピタルパートナーズ・ジャパン日本総責任者))

―そもそもプライベートエクイティというのは具体的にどういうことを指すのでしょうか?

企業に中・長期に資金を供給してその成長を支援し、企業価値を高めた後に株式を売却して利益を得るのがプライベートエクイティ・ファンドです。

米国・欧州で30年ほど前に誕生し、現在では銀行に次ぐ新たな資金供給の担い手として、認識されています。とはいえ、まだ日本でプライベートエクイティが利用される例は稀です。年間60件程でしょうか。これはアメリカやイギリスと比べると経済規模の違いを勘案すると20分の1、30分の1というところです。

やはり日本では「会社を売る」ことへのアレルギーがあり、どうしても案件として表に出てきにくいところがあります。

あるいは不良債権の買取りファンドとか、乗っ取りといったネガティブなイメージもあるでしょう。NHKのドラマ『ハゲタカ』のイメージそのままです。それでも、ここ数年で大分改善してきたと思いますが。

―CLSAキャピタルパートナーズ・ジャパンはどういった金融グループなのでしょうか?

CLSAは世界15ヶ国で展開する証券・投資グループです。香港に本社を構えており、元々は企業リサーチと証券仲介業務を扱っていましたが、その後アジア一と評価されるリサーチ力を利用して投資活動を始めました。

現在、特にアジア諸国で、医薬品、日用品などの企業に投資して高いリターンを上げています。アジアではハイテク製品よりこういった基礎的な商材が安定的に売れる傾向があります。

日本に進出したのは10年前。以後、中堅規模の企業をメインに投資を行っています。

―清塚代表はどういったご経歴なのでしょうか?

私は大学卒業後に、当時の三菱銀行に就職しました。最初の配属は下町の日暮里支店。それからMBA取得のための留学を挟んだ16年間、主に中小企業とやり取りする仕事をしてきました。

その後、2001年にファンド業界大手カーライル・グループからヘッドハンティングを受け、日本法人の創立に携わりました。そこで中堅企業向け投資活動を通じてプライベートエクイティを学んだ後、CLSAに移り日本総責任者として現在に至ります。ですから、新卒で銀行に入って以来、ずっと中小企業を見続けてきています。

―日本総責任者として、日本ではどういう会社を対象に投資を行ってきたのでしょうか?

日本では今までに700億円ほどの資金をファンド「サンライズ・キャピタル」として運用受託し、投資手法としては中堅規模の企業投資に焦点を当てています。安定的な業種が多いですね。特に注目しているのは、同族系の企業。創業者から株を譲り受けて経営に参画するケースが多いです。

多くの場合で、社長にはそのまま続投してもらいます。創業社長とのジョイントベンチャーと考えてもらえればと思います。

我々は赤字の会社を助けるのではありません。我々の持っている力を掛け合わせることによって大きく成長していくと見込んだ企業の方と事業を展開していくのです。ですから経営面では皆様、非常に優秀な方ばかりです。

しかし、更に海外展開などをしていきたい、あるいはより成長を加速化させたい、そういう企業の方には、我々をご利用頂く価値があると言えます。

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