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中小企業の海外進出で高まる知財訴訟リスクに備える保険制度が拡充 全世界対象に

中小企業の海外進出に伴い、海外で知的財産の所有や侵害を争う知財訴訟件数も増えている。それをサポートすることを目的に特許庁が創設したのが海外知財訴訟費用保険だ。この保険対象地域が、アジア地域から全世界に拡大され、加入地域が選択できるようになる。

海外知財訴訟費用保険とは

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(写真=gst/Shutterstock.com)

対象地域の拡大は経済産業省が発表した。

海外知財訴訟費用保険とは、中小企業の海外進出にともない増える知財訴訟のリスクから企業を守るための制度だ。海外で知財訴訟に巻き込まれた際、中小企業は資金不足から応訴することができず、正当な権利を主張することができないことも多くある。そのため、海外事業からの撤退、さらに会社の存続が危ぶまれる状態まで追い込まれることもあった。

こうしたリスクから中小企業を守るため、2016年に創設されたのが海外知財訴訟費用保険だ。中小企業が海外知財訴訟費用保険に加入する際、掛け金の2分の1を補助することで、掛け金の負担を軽減する支援もある。支援の対象となるのは、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会のいずれかの会員である中小企業だ。

この保険に加入していれば、訴訟が起きた時の手数料や弁護士報酬などを保険金として支払ってもらえるため、海外訴訟でのリスクを軽減することが可能だ。

アジア地域から全世界に拡大

保険対象地域は当初、アジア地域に限定されていた。これは中国企業による知的財産の侵害が特に多かったことによる。しかし、中小企業がアジア以外の地域にも進出することにともない、保険対象地域が全世界(日本・北朝鮮をのぞく)に拡大されることになった。また、保険対象地域を選択することも可能になった。

保険支払い限度額も、従来の500万円、1000万円のプランに加え、300万円、5000万円のプランが追加され、選択の幅が広がった。

海外知財訴訟費用保険の必要性は、年々高まっている。経済産業省の調査によれば、中国における知的財産民事訴訟件数は2007年には1万7877件だったものが2014年には9万5522件、2015年には10万9386件にものぼる。グローバルな企業活動を行うには、知財訴訟のリスクは織り込んでおかなくてはならないものだ。特許庁では海外知財訴訟費用保険以外にも、海外進出をおこなう中小企業向けにさまざまなサポートを行っている。ぜひ活用して、企業の活躍の場を広げていきたい。

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